デュラララ!!×2承 外伝 第4.5話 舞台探訪(聖地巡礼)

探訪日:2015/06/07(池袋の森)、2016/01/10(埼玉)

 2015/05/30より劇場でイベント上映され、2016年1月にはテレビ放送もされたBlu-ray/DVD収録の特別編「デュラララ!!×2 承」外伝 第4.5話「私の心は鍋模様」の舞台探訪です。TVシリーズ2期4話のみんなで鍋をするシーンのその後を描きつつ、合間に「帝人と正臣の幼いころ」「杏里と美香の過去」「静雄とトムの出会い」の3つの回想が紡がれます。このうち、帝人と正臣編では小学生のころの彼らが住んでいた「埼玉の田舎」の景色が、静雄とトム編ではお馴染み池袋の景色がそれぞれ登場していたので紹介します。

(2016.01.11更新) 記事公開時には特定できていなかった帝人と正臣編で登場した埼玉の風景が特定できましたので早速行ってきました。

帝人&正臣編

 帝人と正臣が小学生の頃住んでいたのは「埼玉の田舎」であると時折語られていますが、回想エピソードの今回は彼らの家の周辺と思われる風景が登場しました。これらの景色は実在するのかどうかも定かではなかったのですが、埼玉県の比較的田舎なエリアにちゃんと実在していることが確認されました。
 今回登場した埼玉の風景は東武東上線の終点付近エリア。具体的には比企郡滑川町の武蔵丘森林公園周辺の農道と、大里郡寄居町にある駄菓子屋の2ヶ所。これらの地点は電車で30分ぐらいかかるほど離れていますが、両方とも帝人と正臣の家の近くという設定で登場しています。

 まずは帝人と正臣のシーン冒頭で、カブトムシを捕るため午前2時に二人で出かけた「森林公園」から紹介。といってもこの場所は自信を持ってこの場所がモデルとは言えない地点。「もしかするとそうかもしれない」ぐらいの感じですが、山道の入口に置かれていた「森林公園」と書かれた岩のモデルは東上線森林公園駅と武蔵丘森林公園を結ぶ「森林公園緑道」の入口にあるものかもしれません。この周辺の森林公園で一番有名なのはやはり駅名にもなっているここですし、原作の描写やアニメ1期3話で臨也が見ていた帝人のプロファイルからして帝人と正臣の実家はこの辺になるようですし。なにより後で紹介する通りこの森林公園の脇に間違いなくモデルにしたと言える場所があるので、ロケハンが行われた場合制作スタッフが参考にした可能性は非常に高いと思われます。

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森林公園駅前にある森林公園緑道の入口。似てるかも?と言えるのは「森林公園」の文字を含む岩がある、というだけで周りの様子は一致しませんが…

 上の地点があまりにそれっぽくないのでもうちょっと探してみたところ、これまた後で紹介する寄居の駄菓子屋のすぐ近くにこんな公園もありました。岩が乗ってる台座みたいな部分があること、隣に車止めがある事が似ていると言えば似ています。まあ、これもここがモデルと言うにはかなり強引なレベルですが、一応掲載しておきます。

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寄居町の天沼公園。

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公園入口の岩の横に車止めがあるというのが似ている…というそれだけの理由なので、とりあえず掲載しますが全然関係ないかも知れませんw

 場面変わって朝、町の中を帝人が歩いていると駄菓子屋の前で正臣と遭遇します。この駄菓子屋のモデルとなったのは、寄居駅の近くにある「いなば菓子店」というお店です。昭和の香り満載の「いかにも駄菓子屋」という店構えです。こちらは先ほどの森林公園とは違って完全に一致。背景画は写真を元に描き起こされたのは間違いないでしょう。

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駄菓子屋への道もちゃんとすぐ近くにあります。

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奥に見える線路は東武東上線。

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 そしてまた場面変わって夕方、帝人がカブトムシを自慢してる小さい子達に出会って正臣が捕ったカブトムシをどうしたのか知ることになるシーン。「埼玉の田舎」という形容の通り雑木林と田畑が一面に拡がる中を通る農道が舞台でしたが、何とこの場所も完全に一致する場所が発見されました。場所は先ほど紹介した滑川町の武蔵丘森林公園南口の脇、滑川中学校の道路を挟んで向かいに拡がる農地のあたりがモデルとなっています。一見何の変哲もない、どこにでもありそうな風景ではありますが、奥の道路の柵の様子や雑木林手前の道沿いに数基のお墓が並んでいる様子など細部を見るときっちり一致しているのが分かります。
 この場所はストリートビューも範囲外なのでこの背景画を描き起こすためにロケハンが行われたのでありましょうが、どういう経緯でこの場所が選ばれたのかはとても気になるところですw
 ちなみに考えられる理由の一つとしては、本当にこの辺りが帝人の実家の設定位置という可能性です。アニメ1期3話で臨也が見ていた帝人のプロファイル文書には、本籍地が「埼玉県東松山市みなみ野2-6-16」と記されていました。この住所は実在しませんが、「みなみ野」という地名はこの写真の地点と同じ比企郡滑川町内に実在しています。この写真の地点そのものとは3kmほど離れた森林公園駅のすぐ南側になりますが。「東松山市」の方もすぐ隣の市(東上線で一駅)ですし、だいたいエリアとしてはこの辺りが想定されていると考えてよいのではと思います。

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帝人が歩いてきた方向。柵や墓石の並びなどちゃんと一致しています。

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反対側も、遠近感がちょっとデフォルメされているかも知れませんが、畑の中に一つだけ大きな家があったり左側には高圧電線が通っているなどパーツは全て揃っています。

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 なおこの埼玉の風景ですが、寄居の駄菓子屋はTwitterのsgoアロファさん(@ssslocation)、滑川町の農道は背景坊主さん(@high__k)がそれぞれ特定されたのを教えて頂きました。ありがとうございました。

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静雄&トム編

 いつもの池袋の景色がほとんど出てこなかったこの外伝エピソードですが、昔から池袋に住んでいた静雄とトムの回想エピソードはおなじみの景色が登場しました。ただメインの舞台となった場所は実は初登場。西口の住宅街の中にある「池袋の森」という公園です。トムが静雄を目の敵にするチンピラに襲撃されているところに静雄が駆けつけて返り討ちにしたシーンで登場しました。探訪に行ったのはイベント上映を見た直後のうろ覚えの状態だったのであまり構図は合わせられていませんが、雰囲気だけでも伝われば。(比較画像は2016年1月2日にテレビ初放送が行われた機会を利用して後から作成しました。)

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入口付近。静雄が駆けつけたカット。

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静雄が出てきた通路。作中の印象より狭い感じです。

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トムを襲っていたチンピラを撃退した後。ここもそんなに大勢で喧嘩できるほど広くはないですw

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トムが座っていたベンチ

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作中登場カットではないですが、公園の入口。

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商店街の一角に突然「森」の入口がある、正直謎なスポットですw

 「池袋の森」は入場無料の公園という扱いですが、開園時間が設定されているのでご注意下さい。夏期は8~17時、冬期は9~16時です。詳しくは豊島区のホームページへ。

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更新履歴
初回記入:2015.06.07
TV放送を機に比較画像を作成、写真を追加:2016.01.03
帝人&正臣編の埼玉の写真を追加:2016.01.11